リスニング苦手克服5 文字と音声の一致

2022年6月4日土曜日

聞き取れますか?

t f B! P L

 

中国語の文章を読むのはとても得意で、単語量も豊富で、文法知識もあるという中上級学習者の中にも、リスニングが苦手だという人は多いのです。


そういう中上級学習者のリスニングが苦手だという一番の原因は、「文字偏重の学習」にあると思われます。
「文字を見れば分かる」というのは、言い換えれば「文字を見ないと分からない」ということです。
やや極端な言い方ですけれども、心当たりのある人は少なくないと思います。


「文字=知識」と「音声」をセットで認識できて、初めて「理解=リスニング」につながります。
文字偏重の学習により培われた知識は、音声と切り離されていますから、リスニングができないのです。

ではどうしたらよいのでしょう。
それには、「聴き読み」をすることです。
これが一番効きます。

「聴き読み」はとてもシンプルです。
1.中国語を見ながら、模範音声を注意深く聴く。(3回以上)
2.模範音声を注意深く聴き、カンマ逗号や句点句号で音声を一時停止し、今聴いた模範音声を再生するつもりで中国語を読む。(3回以上)
これだけです。

注意深く聴くというのは「この字はこういう音か」「ここは強く読むんだな」などと意識しながら聴くということです。
ぼんやりと何度も聴いても意味がありません。
集中して、注意深く聴き、聴いた中国語をそのまま再生するように読むことが大切です。

この「聴き読み」をすることで、単語レベルの文字と音声の一致、フレーズレベルの文字と音声の一致が徐々にできてきます。
簡単な方法ですので、「文字偏重学習者」の皆さん、是非習慣にしてください。
効果てきめんです!



自己紹介

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中国語教育と中国語通訳・翻訳業及びその教育、中国語関連書籍の執筆に従事しています。 通訳・翻訳スクールや大学、社会人向け講座等における豊富な教育経験にもとづき、中国語学習者、中国語通訳・翻訳学習者に役立つ実践的なアドバイスを差し上げたいと思います。

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